先日大阪に「コルテオ」を観に行きました。目の前で広げられるファンタジーの世界。今まで観た何とも違う色、動きにすっかり心を奪われてしまいました。サーカスと言ってしまうにはもったいないすばらしい演出。絵のような舞台は人と音楽、そして美術が作り上げられる最高のかたち。しばし夢の世界に浸ってしまいました。
舞台といえば、去年パリのオペラ座、ガルニエで観たピナ・バウシュ。シンプルな舞台に布をまとっただけのダンサーの踊りも無駄をすべて取り去った、踊りだけが浮き出された演出だったけれど、それがかえって胸に響いて圧倒されてしまった。いつも理解に困惑するピナの舞台。下調べをして、後からもネットでその意味を知ろうとするけれど、よくわからない。なのに引き込まれる。いつかそんなピナにだれかが今回の舞台はどんな意味を持っているのですか?と聞いた。すると彼女はあっさりと「私はいつも愛を表現している」と答えた。悩んだ私はそこで解放されたのです。
そんなピナ、今年6月の終わりに亡くなったというニュースに大きな衝撃を受けました。
アヌ・トォミネンを知っていますか?
ある雑誌で彼女の作品を知り、気持ちのよい衝撃を覚えました。その気持ちのよさは、彼女の作品に漂うやさしさ、北欧の空気。彼女はフィンランド生まれのアーティスト。その作品は台所や文房具がモチーフで、彼女の魔法の手でそれらが語りかけるものはユーモア、かわいらしさ、遊び心、そしてデザイン性。彼女の作品集をめくるときのドキドキ。そのアヌの展覧会が東京であるそうです。行ってみたいなあ。
http://www.art-u-room.com/art_u_room/Exhibitions_files/tuominen_recreation_pr_jp.pdf
*フェリシテにも2冊の作品集がありますから気になる方は見に来てください。

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